お問い合わせ
高尿酸血症– Hyperuricemia –
こんな方は高尿酸血症に要注意
- 過去に尿酸値が高いと言われたことがある
- アルコールを週5日以上飲む
- たくさん食べるほうだ
- 最近体重が増えた(半年間で3kg以上)
- 運動量は少ないほうだ
- 1日にとる水分が2リットル未満だ
- 清涼飲料水やスポーツドリンクで水分を摂取することが多い
- プリン体を多く含む食べ物を好んで食べる
上記に当てはまる方は、高尿酸血症の可能性があります。症状のある方、気になる方、不安な方は、当院までお気軽にご相談ください。
高尿酸血症とは
高尿酸血症とは、尿酸値が7.0mg/dL以上となる疾患です。
尿酸はプリン体が分解された際にできる老廃物で、主に尿と一緒に体外へ出ていきます。尿酸がうまく出ていかずに体内に貯留すると、血液中の尿酸濃度が上がってしまいます。プリン体は食べ物に含まれる他、人の体内でも生成されています。
尿酸値が高くなるだけではほとんど症状はありませんが、以下のように多くの合併症につながります。
高尿酸血症の合併症 ~ほうっておくと危険です~
痛風は高尿酸血症の最も有名な合併症の一つで、尿酸の結晶が関節に沈着して炎症を起こします。これを痛風発作といいます。
痛風発作を発症すると、関節が赤くはれ上がり、歩くことが困難になるほどの激しい痛みを伴います。高尿酸血症が長く続くと、腎臓へも影響を及ぼします。
尿酸の結晶が腎臓や尿管にも沈着し腎臓結石や尿管結石、腎臓障害を引き起こします。ほかにも、尿酸の結晶が耳介や足の親指、肘関節などに結節の形(痛風結節)で出現することがあります。
さらに、高尿酸血症の人は肥満、脂質異常症、高血圧、脳血管障害、心血管障害、慢性腎臓病の合併が多いことがわかっています。
高尿酸血症の治療
高尿酸血症の治療の目的は、痛風や尿路結石といった発作や合併症の発症、再発予防です。高尿酸血症の治療によって、高血圧や狭心症のように脳梗塞や心筋梗塞の発症を抑制したという一次予防的な面は報告が少なく、治療法としてはまだ確立されていません。高尿酸血症のなかで、痛風を起こしているか、起こしていないか、合併症があるかないかが、今後の治療方針を大きく分けます。
治療は主に生活習慣の改善指導、そして薬物治療です。生活指導では、アルコール摂取制限とプリン体摂取制限の食事療法がベースとなります。それに加えて、一度でも痛風の発作を起こしたことがある場合は、薬物療法が選択されます。
ただし痛風発作を起こさない人の中でも、尿酸値が9mg/dlを超えてくる場合には薬物療法を選択します。また尿酸値が8mg/dl前後の場合でも、高血圧、腎障害、尿路結石、狭心症、糖尿病、メタボリック症候群等の合併症がある場合はリスクが大きく高まるため、薬物療法を検討します。
尿酸値は、痛風発作が起きた場合、6mg/dl以下を目標にコントロールします。一般的には、尿酸の合成を阻害するための薬が使われます。尿酸の排泄を促進するお薬もありますが、排泄を促進することで尿路結石が悪化することがあるので、処方の際には注意をして選択しています。
痛風発作時の治療は、尿酸値をコントロールする治療とは異なります。順番としては、まず痛風発作時の治療を行い、発作がおさまったあとに尿酸値をコントロールするための治療を行います。
発作時は激しい痛みがありますので、NSAIDsと呼ばれる消炎鎮痛剤を使用して、激痛をおさえるための消炎鎮痛を目標とします。発作時には、できるだけ早く関節の炎症をとることが大事です。
お問い合わせ
KAMIOクリニックでは高尿酸血症の治療を行っています。
健康診断で尿酸値を指摘された方、少しでも不安のある方、気になる方はお早目に当院までご相談ください。